レースレポート
JGTC 第1戦 茂木

[その1(いでっち)]

その1

4月2日(日)

今年の開幕戦は、決勝からの観戦。予選は8位。上位は絶好調のTAKATA童夢NSXを先頭にNSXとGT-Rに独占され、スープラ勢は苦戦を強いられているようだ。マッシモスープラはスープラの中ではトップだというのがせめてもの救い。

フリー走行

S字の内側でフリー走行を観戦。8:30にコースオープンすると、最初に走ったのは竹内選手。走っている様子を見ても、さほど調子が悪いわけではないようだ。というよりも順調な仕上がりを見せていると言えるであろう。開始後10分の順位は、18、12、64、16、1、37、38、100。
8:49に赤旗が出され10分間の中断。竹内選手が1周走った後に立川選手に交替。残り12分を走るが、タイムは上がらず。それでも不安定な挙動をするわけでもなく、落ち着いて走っているように見えた。セッティングの確認のために、軽く流す程度だったのだろうか?
フリー走行の順位は、18、1、12、100、16、3、8、30、64、2、6、38、39、36・・・。 スープラトップが11位。まるで500クラスと300クラスの間に「スープラクラス」があるようだ。こんなにはっきりと順位に顕れてしまうのは、マシンの性能差としか言いようがない。決勝はとにかく諦めずに完走を狙っていくしかないのだろうか・・・。

決勝

13:30、マシンがコースに現れる。ヘルメットをチェックしたところ、最初に走るのは竹内選手のようだ。
14:00。セーフティーカーに導かれてフォーメーションラップ開始。ゆっくり、ゆっくりとコースを回る。そしてグリーンシグナル点灯!!大きな混乱もなく落ち着いたスタート。マッシモスープラは無事に1コーナー2コーナーを抜けて順位は8位と変わらず。そして2周目。V字コーナーでNo.30 綜警マクラーレンGTRを抜いて7位に浮上。これで背後のスープラ同士のバトルからは抜け出すことができそうだ。3周目にNo.32 cdmaOneセルモスープラが3コーナーで接触。白煙をあげながらなんとか1周しピットに入った。調子が良かっただけに、悔しいピットインである。5周時点の順位は、18、16、100、1、12、3、38、64、8、6、36、39、37、30、21。

竹内選手は必死に前を追いかけるものの、差は縮まらないどころかどんどん引き離されてしまう。気が付けば13位スタートのNo.64 Mobil1 NSXがすぐ後ろまで迫ってきている。一方上位陣はNo.18 TAKATA童夢NSXが独走状態を築き上げている。その後ろでNo.100 RAYBRIG NSXとNo.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rが熾烈なバトルを繰り広げている。そして9周目。ついにNo.1がNo.100を抜いて3位に浮上した。
スープラは苦しい闘い。10周目にNo.37 カストロール・トムス・スープラが3コーナーでコースアウト。そして12周目、No.36 カストロール・トムス・スープラがこれまた3コーナーでスピンした300クラスのマシンを避けきれずに追突。コース上にマシンの破片が飛び散ったようだ。14周目に黄旗が出され、セーフティーカーが導入されるが、マッシモスープラはその直前にMobil1 NSXにつかまり90度コーナーで抜かれてしまったため8位に落ちてしまった。もうすこし黄旗が早く出されていれば・・・。
15周目、5位を走っていたNo.12 カルソニックスカイラインが130Rでストップ。車の中でショートしてしまったため、消火器を使ったということ。本山選手は必死にピットまで走行するが、途中ドアを開けて走るなど、車内はかなり消火器の煙がひどい様子。でもこのおかげでマッシモスープラは再び7位に上昇。

18周目にローリングスタートでレース再開。しかし今度はスタート失敗。No.8 ARTA NSXにぴったりと追いつかれ、3コーナーで抜かれてしまう。No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-Rも2コーナーでNo.16 Castrol 無限 NSXを抜いたので、上位の順位は、18、1、16、100、64、3、8、38、2、6というように変わった。
スープラ勢ではトップのマッシモスープラだが、前を走るNo.8 ARTA NSXとは1周1秒くらいずつ引き離されてしまっている。そして今度はじわじわとNo.2 カストロール・ニスモGT-Rが接近してきている。27周目に3コーナーでかなり近づかれ、何とかピンチを切り抜けたものの、これが限界。28周目に追い抜かれると、あっという間に差を広げられてしまう。

レースも30周目に入りそろそろドライバー交替である。マッシモスープラは31周目にピットイン。いよいよ立川選手の登場だ!!スムーズにタイヤ交換とドライバー交替を終えコースに戻ると、No.100とNo.8の前に出ることができた。これでかなりレースは楽になる。前を走るNo.64との差は約10秒。35周目にNo.64がNo.3を90度で抜いたため、立川選手の当面の敵はNo.3 ユニシア・ザナヴィスカイラインになった。38周を終えてほぼドライバー交替が終わり、順位が落ち着いた。トップはNo.18。以下1、16、64、3、38、2、8、100、6。マッシモスープラはポイント圏内の6位!!
後半もTAKATA童夢NSXが独走すると誰もが思った40周目。なんとV字コーナーで突然のスローダウン。やはり速いだけでは長丁場のレースを勝つことはできないのだ。順位は繰り上がり、立川選手も5位に!!No.2とNo.8が6位争いをしている間に、立川選手はただ前だけを見て走り続ける。

立川選手は、ユニシア・ザナヴィスカイラインとの差を1周辺り1秒近く縮めるすばらしい走り。45周目の時点では5秒あった差が、50周を過ぎてついに1秒差に!!!
52周目。ヘアピンを曲がった時点ではまだ差はマシン2台分。ダウンヒルストレートでしっかりとスリップに入ったが、もう1周我慢か?!と思った瞬間、90度コーナーの手前でブレーキを踏んだ長谷見選手の右側にグッと入り込み、インから一気に抜き去ったのである。
できることなら表彰台に上がって欲しい。しかし前を走るNo.64との10秒の差は縮まりそうにない。あとは落ち着いて残り10周を走るだけである。他力本願で前のマシンのトラブルをちょっぴり期待しながら10周を見守るが、そんなに都合のいいことばかり起こらない。結局、さすがNo.1マシン、ロックタイト・ゼクセルGT-Rが開幕戦のチェッカーを受けた。2位はNo.16 Castrol 無限 NSX。3位にNo.64 Mobil1 NSX。そして、見事4位入賞を果たしたのは、我らがFKマッシモセルモスープラ!!以下、3、2、8、6、37、39、32、35、25、21、88。

予選では他のマシンとの圧倒的なスピード差はどうしようも無かったが、やはり決勝はマシンの信頼性がものを言う。シーズンオフにしっかりとマシンを仕上げてきたセルモチーム。2戦目ではずっしりとおもりを載せて走らなくてはならないけれど、待ちに待った2000年仕様マシンも登場するはず。スープラの中ではトップだ、と喜んでいる場合ではないのだ。500クラスの頂点を極めるために、がんばれ!!


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