レースレポート
Formula-Nippon 第7戦 茂木

[いでっち][かもさん]

その1 いでっち

8月19日(土)

公式練習

久しぶりの茂木でのレース。今日も天気は良好。公式練習はS字で観戦することにする。
9:00にコースオープンすると、続々とマシンがピットから出てくる。立川選手も3周走るが、その後ピットインしたまま10分近く出てこない。S字からはピットの様子が分からないのでもどかしい思いで再びコースに出るのを待つ。走行開始から20分の時点でトップはNo.7 野田選手。以下No.8 五十嵐選手、No.19 本山選手、No.5 服部選手、No.6 クルム選手、No.62 柴原選手。

その後も3〜4周走っては10分ほどピットに入ってまた出てくる、という状態を繰り返すが、タイムはなかなか上位に上がってこない。新しいセッティングを試しているのか、それとも何か不安材料があるのか。良い方向に考えれば、公式練習で無理にタイムを出す必要もないくらいセットアップが決まっているので余裕で走っている、と言うことかも知れない。
結局、トップの野田選手の1'37"507に対し、立川選手は1'39"386というタイムで15位に終わった。

1回目予選

午後に入っても相変わらず晴れているが、今日は湿気が少ない分過ごしやすい。13:45から予選開始。立川選手の1周目のアタックは1'39"953。タイヤの暖まった3周目のアタックは1'38"967。午前中の走りは全く心配なかったようだ。開始から10分の時点でトップタイムは野田選手の1'38"384。野田選手と立川選手だけが38秒台である。

開始後15分、高木選手が1'38"377でトップに立つ。ユーン選手も一時2位につけるなど調子がよいようだ。開始後20分現在、順位はNo.7 野田選手、No.11立川選手、No.0 高木選手、No.6 クルム選手、No.21 ユーン選手、No.2 松田選手。ARTAの2台が下位に沈んでいるのがちょっと気になる。

後半にはいると、道上選手、本山選手、服部選手のタイムも上位に食い込んでくる。その中で立川選手のタイムもコンスタントに37秒台を出し健闘。しかしやっぱり最後にトップに立つのは高木選手だった。一人だけ1'36"921と36秒台を出す。
立川選手の1回目の予選は1'37"588で5位。2回目の予選に期待。

2回目予選

16:15に2回目の予選が始まった。序盤から37秒台の激戦が繰り広げられる。もちろん立川選手も常に5位以内のタイムを出している。
最初に36秒台を出したのは松田選手。開始後22分に1'36"970でトップに立つ。しかしその直後に5コーナーでコースアウト。一足先に予選を終える結果となった。その1分後には高木選手が1'36"546でトップタイムを更新すると、立川選手も1'36"855で2番手に!!3位は松田選手、4位に本山選手、5位は五十嵐選手、6位は柴原選手。
立川選手はタイヤを交換し、残り13分、最後のアタックのために再びコースに出る。クルム選手が1'36"833で2位のタイムを出し、立川選手は一時3位に落ちるが、2周目のアタックで1'36"610を出して2位に浮上。そして3周目のアタックで1'36"485でトップに立つ。後は他のドライバーのアタックを見守るしかない。
PPへの期待も虚しく残り3周で高木選手、本山選手が立川選手を上回るタイムを出したため、立川選手は予選3位で2列目からのスタート。それでも菅生に続く好グリッドである。今度こそ決勝で結果を出して欲しい!!

8月20日(日)

決勝

決勝はやや雲が多めの晴れ。予選日よりも若干涼しいようだ。13:30にスタート進行が開始される。立川選手は3周走ってグリッドに。No.10の山西選手はピットからのスタートとなった。

14:00にフォーメーションラップ開始。そして45周のレースが始まる。
シグナルがグリーンになり全車スタート。立川選手が出遅れた?!いや、4位スタートのクルム選手がロケットスタートで2位にジャンプアップ。これは見事と諦めるしかない。あとはどれだけ早い時間に前のマシンを抜いて高木選手に追いつくかである。1周終えてトップは高木選手。以下クルム選手、本山選手、立川選手、野田選手、松田選手。6位スタートの脇阪寿一選手は1コーナーでコースアウトし順位を落としてしまった。服部選手、玉中選手、金石選手がタイヤ交換を済ませている。
3周目、立川選手は本山選手の後ろにぴったりと付いた。しかしオーバーテイクすることができず。1秒以内でマークを続けながら周回を重ねていたが、7周目に本山選手が突然ピットイン。立川選手は3位になり、2秒ほど先を走るクルム選手を追いかける展開に。ただ前がいないので自分のペースで走ることができるので、有利な結果になりそうだ。逆にタイヤ交換をした本山選手は下位のマシンの間に入ってしまい、あまりメリットはないように思えるが、何か作戦があるのだろうか?

10周目、6位を走っていた道上選手タイヤ交換。既にタイヤ交換を終えている13位の服部選手の後ろに入る。この二人は最後までつかず離れずの激戦をすることになる。
15周を終えて、立川選手と本山選手の差は30秒余り。本山選手はタイヤ交換を終えていないユーン選手を抜くことができず、立川選手との差は広がる一方である。
そして18周目、立川選手がピットイン。できるだけ早くコースに戻って欲しいという思いとは裏腹に、右フロントのタイヤがうまくはまらず、8秒かかってしまった。しかしユーン選手のおかげで本山選手の前でコースに戻ることができ、3位をキープ。これであとはひたすら前を見て突き進むだけである。

21周目にクルム選手がピットイン。楽々立川選手の前に戻ることができた。次の周にトップの高木選手がタイヤ交換。こちらもトップでコースに復帰する。24周目にやっとユーン選手がピットイン。本山選手はやっと立川選手を追いかける体勢になったが、すでに立川選手との差は7.6秒に開いている。一方立川選手と2位のクルム選手との差は5.8秒。必死に高木選手を追いかけるクルム選手はなかなかの好タイムを出しているので、立川選手との差は縮まらない。それでもこのペースで走れば初の3位表彰台が待っているのである。あとは完走するだけ!!

しかし今回も勝利の女神を味方に付けることはできなかった。34周目、ダウンヒルストレートから下ってきて90度コーナーでまさかのオーバーラン。グラベルに突っ込んでしまう。その後コースには復帰するがそのままピットイン。リタイアである。原因はブレーキのトラブルだということ。何故?どうして?!本当に信じられない結果になってしまった・・・。
放心状態でいる間にレースは淡々と進み、高木選手が今期5度目の優勝でシリーズチャンピオンに。2位はクルム選手、3位は本山選手だった。

本人も走りに手応えを感じていて、テスト走行も予選も常に上位に顔を出している。決勝でもスタートだって悪くないし、ピット作業もうまくいっている。長いレースの中でミスだってほとんどない。誰もが立川選手の実力は認めている。それなのにあと一歩のところで届かない表彰台。その「あと一歩」はきっとすぐに踏み出せるはず。次こそはガッツポーズでチェッカーを受ける立川選手を見たい。がんばれ!!

その2 かもさん

土曜日

フリー走行

S字でぼんやり見る。青いジーホースもなかなかかっこいいぞ。(関係ない(^^;)

S字のライン取りと車の挙動に注目してみる。
トラはすぱっと曲がっていく、本山もそうか。野田選手も同じく切れを感じる。立川選手はあまり接触的に走っているわけではないが、見た目はよい。思った通りのラインを通過できているような気がする。これはまあまあなのでは?
一方、Gフォースは大苦戦。どうしようもないマシンになっているようだ。何でだべか。

席を立ち、順位を聞いてやや驚く。立川選手 15位。あら?
ただ、車の動きは悪くなかったのでさほど不安というわけではなかった。
#とってもストレートが遅いんだったらどうしようとも思ったが。

予選1回目

無事に上位に顔を出す 11番。朝の順位は既に忘れてよいようだ。
タイムの出方もまあ、悪くは無い。

予選2回目

風向きが変わったようだ。やや気温は下がったか。このコンディションがタイムにどう影響するのか。
茂木はグラスタからガレージが遠いので、タイヤの状況が把握しづらい。どのタイミングでニューを使ってくるのかがよくわからないが....

立川選手のタイムの出方がよくなった。常にぽんぽんその時点の上位に入ってくる。 そして残り10分。おそらくニュータイヤ(か一番状態の良いタイヤ)で立川選手が出て行った。じっくりとタイヤを暖め、アタックラップ。
きた!この時点でトップタイム
タイムアタックできそうな感じのドライバーは....トラ、本山あたりか?
もう1ラップ、いけた気がしたが....立川選手はアタックをやめ、ピットに戻る。セッション残り 5分くらいだったか....
#ここで「ちんたら走って邪魔せぃ」などと思ったのは内緒だ。(^-^;

そして、案の定というか、トラが来た。ピットアウトし次のラップですかさずトップタイム。う〜む。普通はそのラップではタイム出てないのだが。

そして本山が上に来て 3位に落ちる。
ん〜、ちょっと残念な感じだが個人的にセカンドローは死守と思っていたので 3位グリッドは御の字か。
トラ、本山、立川、クルム。チャンピョンを争う面子の中から立川選手はスタートを切ることになる。

決勝

今日はうす曇。外で寝るには気持ちが良い。(ぉぃ)

スタートが切られる。
後方からの角度では出足の良し悪しがイマイチよくわからないが、無難に出たか? 放送ではクルムがよいと言っている。
2コーナー、確かに立川選手は 4位だ。
しかし、後方が混乱しているわけでもなく、これは単にクルムがよかっただけのようだ。立川選手は無難にスタートしたのだろう。

トラはいつものように逃げられない。
クルム、本山、立川が等間隔でついていく。
その間隔が徐々に開いてきたかと思われた時、突如本山がピットイン、タイヤ交換。

なぜ、このタイミング?? 私は本山(とチーム?)の意図が読めなかった。
まだレースは半分行ってない。周回遅れに詰まっているわけでも、クルムに詰まっているわけでもない。
タイヤ交換して出てくる場所が良い場所なのか?? いろいろ考えるが、なにも今でなくてもいいような気がした。
しかし、立川選手にしてみるとややペースの上がらない本山が前から消えたのは良いことだった。クルムを追いかければよい。

レースが中盤を迎え、通常のタイヤ交換のタイミングになってきた。
本山はユーンにつかまっている。そうだ、ここは茂木だ。簡単には抜けないのであった。(今ごろ思い出したりして(^^;)

立川ピットイン。やや手間取る....本山の位置が気になる。
が、無事に本山の前、すなわち元のポジションでコースに戻る。

これはユーン様さまであった。(^^;
しかし、それもまたレース。本山があのタイミングでピットインしたのが原因の一旦であるから、本山も言い訳はできまい。

クルム、トラとピットを無難に消化。順位変わらず、トラ、クルム、立川、本山。

立川選手の前は空いている。10秒ほどだったか(?)の差はあるが、決して追いつかない距離ではない。立川選手は茂木で「決勝が」速いのだ。

しかし、その速さがない。どうもおかしい。....気がする。
タイヤが終わった? いやクルムのペースは下がらない
集中力が切れたのか? いや今さら....
トラブル? いや車におかしいところは今のところ無い....

頭の中でクルムとの差を測りながら、見ていた90度。立川選手はするするっとオーバーランしていった。

おかしい

あのコーナーでオーバーランするときは、大体がミスだろう。そしてそのほとんどの場合は激しくタイヤスモークを上げて出てくるはずだ。
今回は単にするするっと出て行ってしまった。

セカンドアンダーブリッジ下で見えない場所....ゆるゆると進む立川選手の姿を確認するまでには長い時間がかかった。
そしてそのままピットロードへ。

原因はローター破損だったらしい。
茂木では最高速の90度でブレーキにトラブルとは....一つ間違えば大惨事になりかねないトラブルであった。

さて、第7戦が終わっての FNの成績を並べると。

このリタイヤの多さ!(現段階でリタイヤ率 No1(^^;)

今回のトラブルでもそうだが、何かが足りない。
ほんの少しの運なのだと思うが、それを速くつかんで欲しい。


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