レポート
Formula-Nippon 第8戦 美祢トークショー

(司会者によるドライバーチャリティーオークションの説明がある。)

司会:
早速登場していただきましょう。モータースポーツジャーナリスト、永田康和さんで〜す。
永田:
お待たせしました。今着いたばっかりなんだ。(笑)今着いたらいきなりマイク持たされて「速く出ろ」って言われて・・・こりゃもう大騒ぎ。

(この後遅くまで飲んでた話で盛り上がる)

永田:
じゃあお呼びしましょう。脇阪寿一選手、そして立川選手です。どうぞ!!

(場内?拍手)あ〜アナウンサーからかうのってけっこう面白いね。笑っちゃうよ。
(3人ともイスに座る)

永田:
いやぁ。暑いよね。蒸し暑いよ。真夏日じゃないけど夏日らしいからね。この暑いのってドライバーってすごく大変じゃない?
寿一:
ああ、もう今日なんて別にそんなに暑くないですよ。
永田:
平気?
寿一:
GTは暑いですけどね。
永田:
飛行機乗るのとどっちが楽?
寿一:
車の方が大丈夫。
永田:
車の方が楽?宙返り無いもんね。(笑)
寿一:
無いからね。楽勝だよね。
永田:
でも今回ちょっと不満じゃないの?予選も。
寿一:
まあでも、トラブル続きの割にはそこそこ、そこそこかな。
永田:
今日の朝の感じは?
寿一:
朝、感じ良いですよ。順位的には何番手やっけ?7,8番手ですけど、いろいろセッティング試したんで問題ないと。
永田:
立川選手、昨日もらったと思ったでしょ。3番目。
立川:
そうでもないですけどね。ずっと、あんま朝からイマイチだったんで。
永田:
ほんと?残りあと数分であの位置に来たんで、メディアセンターの中で我々の間で「これは立川来たんじゃないの?行けたんじゃないの?」って。その後野田が悪いことしましたけどね。(笑)
立川:
うーん、でも自分でもあそこまで行きそうな感じはなかったんで。
永田:
あ、そうなの?それは順位なの、それともタイムなの?
立川:
ま、タイムも・・・順位も・・・。
永田:
あぁ、そう。自分の感じではどのくらいだったんすかね?
立川:
朝からなんかイマイチだったんで、納得はできてない。
永田:
納得はできてないの。でも、いいよね。3位のポジションって。3位のポジションとか4位のポジションって2列目だから。
立川:
あれでも怒られました。帰って。
永田:
社長に?
寿一:
そりゃそうでしょ。テストの時トップやったのに。
永田:
そうだよね。八月のテストはそうだ。寿一の言うとおりだ。八月の頭だよ。立川選手。
寿一:
立川毎年テストとかここ調子よかったんよね。予選も。
永田:
本番なんでだめなの?
立川:
ま、先輩に遠慮して。
永田:
遠慮してるからね・・・。そうだ。八月は良かったんだよ。じゃあ暑さが足りなかったのかな?昨日は。もうちょっと暑い方が良かったの?社長はなんて言ってたの?その4番目のポジションのタイムは。バテさんは。
立川:
「いやいや、情けない!」って。
寿一:
でもね、ちょっとかばってやるとね、テストん時の状況とね、昨日の状況はもう全然違うからね。それのデータを元に、テスト良かったからチームもそのセットそのままでって言うので乗ってたから、
永田:
そうするとその自然の条件と昨日は合わなかった。8月の暑い時とまた昨日は違う車にしなきゃいけないのに。
寿一:
暑さもね想像してくると思うんですけど・・・
永田:
風もそうかな。
寿一:
路面と、風も相当強いんで、砂が路面にまかれて、その辺でテストのデータを参考にできなかった。
永田:
活かしきれなかったんだね。
立川:
そうですね。全然・・・テストの時の状態で持ってきてたんだけど、朝乗り始めて全然・・・。
永田:
それ、立川選手だけのせいじゃないよなぁ。社長のせいでもあるよな。
立川:
えぇ?どうですかねぇ。(苦笑)
永田:
言った方がいいよ。はっきりと。ここだけの話なんだから。
立川:
ここだけ、なんかいっぱい聞いてますよ。
永田:
大丈夫、みんな口堅いもん。山口、ここに来る人みんな口堅いから。言わない言わない。う〜ん、でも4番目だったら勝負できるでしょ、位置的には。その自然の条件云々って違うって寿一くんの話はあったけど、それはもう戻ってるんでしょ。今日の朝で。確認はとれた?
立川:
そうですね。まあ朝はわりといい感じで。それでもみんな同じようなタイムで走っててほとんど変わらないんでね。
永田:
変わらないところで前に行く一番良い方法って、やっぱよーいどんなの?
寿一:
うん。よーいどんですね。
永田:
よーいどん。今日抜きがいがあるね。よーいどんしがいがあるね。
寿一:
あんま、もう、抜きにくいし・・・スタート多分なんか起こるやろし。1回目スタートせんといてやろかなって。(場内爆笑)
永田:
あ、それ手かも知れないね。
寿一:
それでね、多分2回目のスタートの時にね、前がけっこういなくなってる。
永田:
さらの状態でスタートできるわけ?
寿一:
10番スタートですけど、事実上4番スタート。前との間隔も開いて。
永田:
そうだ。さっきテレビ局のスタッフとも調べてきてたから。
寿一:
でね、今日・・・いつもと違う人がけっこう前に来たりして。普段前にいてる人が後ろに来たりして。スタートの良い連中が10番手とか7番手とかあのへんにいてるから、その連中は、もうプレッシャーもかかってるし。で、チャンピオン争いしてる人の片方が前に出て、片方が後ろにいて、後がない方が後ろにいてるから。
永田:
そりゃ勝負楽しいよね。見てる人ほんとに楽しいよ。
寿一:
スタート絶対いきよるんで。
永田:
でもその時はさ、最初のスタート、よーいどんってランプが変わった瞬間はどうしてるわけ?寿一選手は、どうしてるの?
寿一:
僕ですか?止まってて後ろから来られたら困るから・・・。
永田:
止まってる場合は危ないじゃん。後ろから来たのがどかーんって。
寿一:
せやからどっちかなんですよ。もうオレもそれに準じてばばば〜んって行って・・・行って車無くなったら困るしねぇ。
永田:
一回あったしね。でずっと待ってても後ろから来るのとちょっと危ないし・・・。
寿一:
いや、待ってて・・・この前の雨のレースは待ってたんですよ。誰も来られなかった。(苦笑)そういういろいろがあって、どうしたろかなって思ってんですけど。
永田:
ちょっと迷いがある?
寿一:
まあ、ほんま、本山君とか正美ちゃんとかあの辺が多分かき回してくれるし。とりあえず、多分ね、1周目がレース的には、トムがね、普通にスタートしたら逃げてしまう。
永田:
なるほどね。よみとしてはね。
寿一:
その後が、山西がどういうふうにしてくれるか。
永田:
山西はね、予選が良い時ってなかなかスタート切れないんだよね。あいつ。
寿一:
だからね、そのへんでごちゃごちゃ持っていって、1位が、トムがぶっちぎって1周帰ってきて、2周目その辺で適当にまあ、立川いてるから立川にしといて、立川がだいたいトップから2秒遅れから3秒遅れでいとって、そんで6秒くらい遅れてこちょこちょこちょっと行ったところをすり抜けたオレが帰ってくるっていうのがええかな。
永田:
なるほどね。多分テレビのディレクターとしてはけっこうおいしいと思うよ。
寿一:
でもね、すでにトムから8秒の差があるの。僕は多分ダートも走ってきてるから、2周目のタイムがまた遅くて、差は更に広がる。最終的に立川に追いついたくらいでフィニッシュ。
永田:
じゃあそんとき何位なの?立川君は。
寿一:
2位。2位なんですけど、まあいつかみたいにあの辺で飛び出すかもしれへんから。
永田:
(笑)あったねそういえば。
寿一:
あれ2位かなんか走ってたんやろ、おまえ?
永田:
そうだよ。あれ表彰台に乗れるところ走ってて、なぜかちょっと一休みしちゃったんだよな。そういうのがあるから・・・ちょっと数周多いし、今年はね。
寿一:
立川君にかけると、そういう下に追いやる・・・そういうこともできるけど、車壊してまった怒られたらね、困るし・・・。どうしたろかな。
永田:
それが今の悩み、と。こういうシチュエーション考えてるけど、立川選手もこういうの頭の中にあるわけ?レースこういうふうに組み替えてやろうとか。
立川:
・・・
永田:
とりあえずスタートで抜いちゃおうかなって。
立川:
うん、とりあえずスタート。全部はちょっと難しいかもしんないですけど、無難にスタートできればいいかな。
寿一:
で何番目?4番やからね。ぽーんとええスタートしたらね、トップに出れる可能性ありますけどね。僕ええスタートしたらね、ちょうど中途半端なところに行くから。
永田:
今日、ちょっとそのスタート位置は。
寿一:
で危ないって、また調子のええスタートしたらブレーキ我慢してもっと前行きたなるでしょ。でみんなイン側寄るからアウトからバーッて行ったるでしょ。でイン側誰か絡んで僕のほう飛んできたり・・・。
永田:
寿一君、なんか考え方が長島さんとかみたくプラス思考にした方がいいよ。マイナス思考だよ。
寿一:
でそこで、うまいこと抜けて順位は・・・何位にしようかな、6位ぐらいで1コーナーまわって、2コーナーのブレーキでまたアウトからババって行く。4位ねらいくらいで。ぶーんっていったらまたイン側から飛んでくるん。
永田:
あ〜。で最終的には表彰台登ろうと。
寿一:
いや、あんまり考えてないですよ。
永田:
いやぁ、狙ってるね。立川もぼちぼち来てもいいよね。高いところ。
立川:
来たいですけどね。
寿一:
来れそうで来れへんやろ?
立川:
そう・・・。
永田:
ははは、なんだかいじめなのかプレッシャーなのかよくわかんないけどね。
寿一:
いや今からもうレースしてるから。
永田:
そうだよね。お互いライバルだから。そりゃそうだよね。でも狙わないとね。もう。残すところ3つしかないから。
立川:
そうですね。でもあんまり考えないでリラックスして行きたい。
寿一:
名門セルモやから。がんばらんと。
永田:
与えてるなぁ、プレッシャーをね。いいねぇ。
寿一:
エディアーバインもいまやフェラーリ。
永田:
だんだん発言しにくくなってるよ。
寿一:
彼もがんばらんと・・・だいぶプレッシャーかかってきたか?多分ね、エンストしよると思いますわ。スタートでいかんとね、後ろの混乱に入るとね、4位スタートも危ない。
永田:
この話聞いてる人、トップ争いなんかどっちでもいいと思うでしょ?この二人だけ見てたら結構愉しいよね。1時間ちょっとね。
寿一:
この二人だけ見てたら、スタートしてすぐ帰らなあかん。
永田:
おいおいおいおい、それじゃさっきのと違うじゃないか。でもこの後は、ピットに帰って、最終的な確認を行わないと行けないんだけど、最後に、最後ほんとにあっという間に、立川さん、最後になっちゃうんですけど、立川選手から、「今日、オレのここをみてくれ」っていうのをちょっとアピールしましょう。
立川:
・・・・・・・・・
永田:
あんなに言っちゃうと出ないってば、寿一君。ほんとに・・・。
寿一:
精神的にみんなかき回したる。
永田:
よし、これで勝ったな。一つ。
立川:
いや、もう・・・
寿一:
大丈夫だよ。がんばります、いうたら。
立川:
がんばります!(場内爆笑)期待しててください。
永田:
それでは脇阪選手。
寿一:
僕のスタートの出方で、今言ったどういうスタートをするか・・・。
永田:
自分でもなんかわくわくしてるね。
寿一:
でも自分ではね、ボンって行こうとおもってもね、実際スタートミスしてね、遅れる場合もある。そういう場合は、ああこれはセーブしてるんなと思ってください。
永田:
まあ一応いい方にいい方に解釈していただいて、まあ、60数周彼らが何位でフィニッシュするか、ずっと応援をしていてください。あっという間のトークショーでしたけど、どうもみなさんありがとうございました。
寿一・立川:
ありがとうございました。

(この後オークション。脇阪選手のバイザーは5700円。「これで立川のが1万とか言うたら怒るで」という脇阪選手の声をよそに立川選手のバイザーとTシャツは17000円という値がついたため、脇阪選手は機嫌が悪くなっていました。決勝の立川選手のリタイアは背後の脇阪選手の呪いだったのだろうか・・・。)


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