直前(前日の 21:45(笑)まで、予選日から観戦に行けるかわからない状況だったものの、事態が急変し、無事に最終戦を予選日から観戦できることになった。
朝、鈴鹿入り。晴れの予報だということだ。
今回は最初で最後(??)の東コース開催。観戦ポイントは少ない。
基本的に 1コーナー〜逆バンクアプローチまではフルコースと変化がないと判断、レースを左右することになるかもしれない、最終コーナーを重点的に見る。
最終コーナー(B2)で観戦。路面はやや濡れているが、この天気としばらくマシンが走ることでこれは乾いて行くだろう。
最終コーナーは改修されているようだ。ショートカットへの入り口がやや広くなり、ピットレーンの入り口はストレート側に移動された。(これは良い判断だったと思う)
序盤はほとんどのドライバーが攻めていない。
たくさん車が走ってくるが(笑)、様子見が続く。
セッション後半、トムコロ、本山、山西あたりがちゃんとタイムを上げてくる。そして、G-フォースも調子がよいようだ。
立川選手はまったく問題外。(こらこら)
マシンの挙動が安定せず、アクセルコントロールに苦労しているようだ。
抜きどころのない、鈴鹿。まして東コース。これは良くない....
S字で観戦。
朝のセッションの悪さを思いっきり引きずったまま、この予選が開始されたようだ。
マシンの挙動は唐突で、S字でも苦労している。
案の定、タイムは出ない。タイム表示にまったく車番が出ないままに時間が過ぎて行く。
必死に解決しているようで、ピットインの回数は朝から多い。2,3周のラップを繰り返し、またピットイン....天気は崩れそうにないので、2回目までになんとかしたいところか。
グランドスタンドへ行く。
いつも、予選はラスト 10分からが勝負だ。しかし、今回の1ラップはわずかに 40数秒。このラップタイムで、ほんとのタイムアタックはいつから始まるのか、予想がつかない。
セッション残りがなくなってきたとき。立川選手が出て行った。
私はこの段階でフレッシュタイヤに履き替えたのかと思った。この時点でフレッシュタイヤを履いていたのはたぶん金石選手だけだったと思う。
タイミングが早かったか?とも思ったが、実はこのときトラフィックは多くない。逆に早めにタイムを出して、あとは邪魔をするというのも一つの作戦ではないかと思ったりもした。(^^;
そして2周でピットイン。
あ、まだだったか。タイミングはこれなら悪くない。残りの問題はトラフィックをどれだけ避けられるかと....根本的に今までの問題を解決できているかどうかであった。
私はシフトアップのタイミングに注目していた。
もちろん、ギア比を変えられるのであるから、参考程度にしかならないとは思っていたが、ほとんどが同じマシン、そして同じコースを走るのだから、そんなに大きな違いはないと判断。
目の前を通過するマシンのシフトアップのポイントを観察する。
トムコロ、山西、本山はフィニッシュライン上でシフトポイントが来ているようだ。しかし、立川選手のシフトポイントはそこよりも10mほど先の場所なのである。
これはおそらく最終コーナーでのトラクション不足が現れているのだと想像していた。
タイムは伸びない....放送がイマイチ聞こえない(ラップタイム表示も時間が短すぎ)ので、順位が把握できないが....とにかく、6位までには来て欲しかったのだが、それはなさそうであった。
結果、11位。不発である。
抜けない鈴鹿東コース。決勝では我慢の走りになるか....
最終コーナーで見る。
驚いた。先日の挙動の不安定さがなくなっているように見えたのだ。
完全に解決したとも思えなかったが、確実に予選日よりはマシ。
#インタビューで「明日までには解決できそう」と言っているのだが、
#それがほんとになったようである。
しかし、決勝はどうなるか予想がつかない。
やはりこの状態は予選日に欲しかった....
エンジン音高鳴り、スタートが切られる。と、その直後 1コーナーでは砂煙が上がり、PitFMと場内放送で叫び声が聞こえる。
本山とトムコロの接触である。チャンピョンシップはトムコロの元へと転がり込み、個人的には消化不良のチャンピョンシップとなる。
さて、その混乱の中、立川選手は....10位で目の前を通過。あれ....前が減っているのに順位が上がってない。スタートでミスったか....
これは立川選手の弱点であると思う。
せっかくのグリッドをスタートでふいにしてしまう....抜くまでのスタートは難しいかもしれないが、抜かれないだけのスタートを覚えてもらえると、もっと順位は良くなると思うのだが。
しばらくすると予選で沈んだダンブレックが立川選手の後ろに貼りつく。前は光貞。 この3台は間隔が空いたり狭まったりしながら、延々と周回を続けることになる。
レースはファーマンが逃げる。雨でなければダメだと言われた G-フォース+ファーマンではあるが、完全ドライのこの鈴鹿でついに花開いたか。
90周のレースは周回遅れがたまに出るが、しばらくするとまた落ちつく。
オープニングラップでの順位変動以外、オーバーテイクが全くない。
しかし、目の前を通過するマシンに切れ間がないので、そんなに暇があるわけではない。なんか、不思議な感覚....
立川選手は 9位で延々と光貞の後ろにつけている。
光貞のペースはタマにポンと上がる。今までこのパターンだと立川選手のペースが上がらず、遅れ出すのだが、今日の立川選手は違った。ペースの上がった周はちょっと離れるものの、次の周回にはきっちり光貞の後ろにつける。ペースは全く悪くない。
後ろのダンブレックもそれは同じで、立川選手にぴったりつけるが、やはり打開策は見出せないようだ。等間隔でレースは後半へ。
レースはそのまま残り周回が 10周を切る。
ちょうどこのとき、3位争い以下 7,8台(笑)が、周回遅れに引っかかる。
その後ろ、立川選手は周回遅れのテールについた光貞のテールにぴったりとくっ付いて最終コーナーを立ちあがってきた。
これは?!と思った私は双眼鏡を取り出す。
場内放送と PitFM、そしてサーキットビジョンでは正美をアウトからオーバーテイクした寿一を流している.....
が、私はちゃんと見ていた。
周回遅れのマシンのイン側(真中)に振った光貞の更にイン。立川選手はしっかりとノーズを刺しこんだのである。
1コーナーで半分前に出ていた。そして、2コーナーでは前に出ていた(ように見えた(遠かった(^^;)。そして....最終コーナー、彼は光貞の前に出たまま、戻ってきたのである。
そして、そのままフィニッシュ。
結果は 8位である。確かに予選の失敗と、スタートの失敗があった。単純に良い結果だとは思わない。
しかし「抜けない」と言われつづけた東コース、光貞に大きなミスはなかったはず(だと思う)にも関わらず、立川選手は光貞をオーバーテイクしたのである。
もしかすると、見た人は本当に少ないと思う。
#確かに寿一のアウトからのオーバーテイクはすばらしいと思うし。
が、ファーステストラップを記録した立川選手の走りは、その記録だけではなく、しっかりとオーバーテイクと言う形に表れていたことを知って欲しいと思う。
今シーズンのFNはこれでおしまい。
入賞 3回、表彰台なし。という結果は、今シーズン最初に思っていたよりも良い結果だとは思っていないが....
お疲れ様でした>立川選手
来年も期待しています。(^^)
F1観戦のあと2週間ぶりに鈴鹿を訪れると、仮設スタンドはほとんど撤去され、お祭り騒ぎがうそのようだった。でも今回も鈴鹿GP並の良い天気。11月も半ばだというのにTシャツ一枚でもOKなくらい。今年は天気に恵まれた1年だったなぁと思いつつ公式練習が始まるのを待つ。
9:00からの公式練習はグランドスタンドセルモ前で観戦。初めてのショートコースでのレース。他のチームがぞくぞくとコースに出ていったのに対し、セルモの二人はマシンに乗り込んでからも落ち着いている様子。コースオープンから3分後にコースイン。
前日の雨のせいで路面はまだ濡れている。立川選手はコースの様子を見ただけで1周走ってピットイン。マシンを降りるとあわててガレージの裏に引っ込んでいった。すぐに戻ってきて再びマシンに乗り込む。いったい何があったんだろう?
最初に好タイムを出したのはコロネル選手。43秒620から43秒333とどんどんタイムを縮めていく。それにしても1周が40秒台とは・・・。周回を追うのも大変である。各チームともタイム計測が忙しそうであった。開始後10分、トップはコロネル選手。以下、川本、加藤、デルフラー、野田、光貞。まだ各チーム様子見といったところのようだ。
飯田選手がコース上でマシンを止めてしまい、残り50分を無駄にしてしまった。立川選手もあまりタイムが出ない。2〜3周ほどアタックしてはすぐにピットに戻ってしまう。
開始後15分経つとどのマシンも本腰を入れてきたようだ。順位がめまぐるしく入れ替わり、タイムもあっというまに42秒台に。立川選手の最高タイムは43秒244。コースが短いのでタイム差の無い激しい争いになるであろうショートコース。なんとか42秒台に食い込んで欲しいという思いも虚しく、18分にピットに入ると、タイヤの周りを念入りにチェックしている様子。そのうち全部のタイヤをはずしてあちこちいじり始めてしまった。
当分出てこられそうもない気配の立川選手。反対に絶好調なのはGフォース。開始後25分
の段階でトップはファーマン選手の42秒651。2番手は加藤選手である。その後ろにはクルム選手、ダンブレック選手、山西選手、道上選手などが控えている。
後半はあまり順位の変動が無く、進んでいく。立川選手は55分になんとかコースに復帰。しかしタイムを出すこともできないまま公式練習を終えてしまった。10位までが42秒台を出すという接戦の中、立川選手は序盤に出した43秒244で13位。予選までにはなんとかマシンを仕上げて欲しいところだ。
1回目の予選は12:35分から開始。立川選手ははじめに少し走ってすぐピットへ。やはりまだ設定があっていないようだ。開始後15分にようやくコースイン。どうやら43秒台はでているようだが、まだ走れるマシンにはなっていないらしくすぐにピットに戻ってしまう。開始後17分、トップは山西選手。以下脇阪、ファーマン、加藤、金石、影山正美。
30分経ってもトップは山西選手で変わらず。クルム選手が2番手で追う。公式練習でマシンが壊れてしまった脇阪選手が42秒743で2番手に上がってきた。しかし立川選手はセッティングの方向性が見いだせないのか、泥沼の模様。
40分、本山選手が突然トップに躍り出た。結局1回目のトップは本山選手。2番手に山西選手。金石・脇阪のARTAコンビがその後ろに。立川選手は43秒193で14位という結果に終わった。
CIVICとF3を見てからグランドスタンドに戻ると、15:10にコースオープン。コロネル選手、ダンブレック選手、ファーマン選手、デルフラー選手と外国人勢が勢いよくスタートした。その後立川選手も含めて日本人ドライバーが出動。しかしどのマシンも1回目の予選の方が良いタイムを出している。
立川選手のマシンがピットインすると、ガレージでリアタイヤをチェックしている。フロントもリアもふらついていてまっすぐ走らせるのがやっとのようだ。何度かアタックを試みるが43秒台。
残り15分、どのドライバーも本気を出してきた。脇阪選手が42秒391で2番手に。続いて金石選手が42秒226でトップタイムを出す。立川選手もピットに入ったのでタイヤ交換していよいよアタックか?と思ったがあちこち外して中を覗き始めた。うーん不安だ。
上位陣は軒並み42秒台。タイム差がないのでほんのわずかの差が順位に大きく響く。電光掲示もあわただしく変動していくが、そこに11という数字は現れない。
38分、ファーマン選手が41秒913という驚異のタイムを出してトップに。山西選手、コロネル選手、脇阪選手などが必死に追い上げ上位6台が0.2秒差しかないという壮絶な首位争奪戦。立川選手も42秒348とまずまずのタイムのはずなのだがシングルグリッドは遠い。
予選終了間際、道上選手とデルフラー選手が相次いでクラッシュ。黄旗が振られる。その直後、山西選手が41秒888というトップタイムを出した。そのままチェッカーが振られて予選が終了。
暫定結果は山西、ファーマン、脇阪、コロネル、本山、クルム、道上、影山正美、加藤、金石。立川選手はなんとか11番手からのスタートということになった。
予選後の記者会見をグランドスタンドで待っているが、なかなか始まらない。やはり黄旗と山西選手のタイムのタイミングでもめているようである。その後山西選手と脇阪選手のタイムが抹消され、ポールがファーマン選手、フロントローはコロネル選手、そして3番グリッドは本山選手という正式結果が出された。
8:30コースオープン。予選は絶不調だった立川選手だが、今日はリアが流れることもなく走りが安定しているように見える。
トップはダンブレック選手で43秒212。立川選手は43秒474で6番手に!!本山選手が43秒167を出してトップに立つが、1位から14位までが0.736秒差で誰もがトップタイムをねらえる展開。逆に決勝でスタートで前に出ないと追い越すことも難しいと言うことである。
29分に脇阪選手がS字でコースアウトし、タイヤバリアに激突してしまうというアクシデントもあったが、そのままフリー走行は終了。調子をあげてきた立川選手の走りを見ることができて決勝への期待も高まる。
今回決勝を観戦するのは最終コーナー。ここにはサーキットビジョンも設置されていて自由席ながらポイント高い。セレモニーが終わって14:20からスタート進行。立川選手は27分にグリッドについた。
14:50フォーメーションラップ。あっというまに周回を終える。ほんとにタイヤは温まっているのだろうか・・・。
そしてスタート。ファーマン選手が最高のスタート。クルム選手がイン側を快走。行き場の無くなった本山選手とコロネル選手が1コーナーで激突。2台ともマシンはグラベルの中。赤旗が出ることもなくリタイア。あっけなくシリーズチャンピオンが決まってしまった。
山西選手はギアが入らなくなったらしくピットイン。予選といい決勝といい今年のレースを象徴するような終わり方である。立川選手は10位で戻ってきた。前の3台がいないということは今回のスタートもあまり良くなかったようである。残念。
5周終わっての順位は、ファーマン、クルム、影山正美、脇阪、道上、加藤、田中、金石、光貞、立川、影山正彦、ダンブレック、飯田、野田、デルフラー、川本、玉中、柴原。
ダンブレック選手が影山正彦選手を選手を抜き、ファステストを出す。前には立川選手。じわじわと近づいてきている。その立川選手も必死に光貞選手に食いついている。トップのファーマン選手とクルム選手の差は約3秒。ファーマン選手は引き離しにかかっている。
20周を過ぎると早くも周回遅れのマシンが現れ始める。周回遅れをかわすたびに光貞選手と立川選手とダンブレック選手の差が縮んだり離れたりするが、立川選手にチャンスはなかなか現れない。
前を走っていた田中選手の調子がおかしい。光貞選手が田中選手をかわした。立川選手も40周目に田中選手を抜き9位に上昇。レースはファーマン選手が一人旅を始めているが、クルム選手と正美選手の2位争い、そして脇阪選手と道上選手の4位争いが延々と続いている。光貞選手と立川選手とダンブレック選手も相変わらず1秒差前後のつかず離れずの走りを続けている。
68周目、光貞選手が44秒353のファステストを出すと、73周目に立川選手も44秒212のファステストで食らいつく。この8位争いの集団が良いタイムで走っているようで、いつの間にか6位争いの集団に追いついていた。
田中選手が最終コーナー付近でオイルをまいてしまい、数周後にリタイアした。
残り13周というところでようやくレースが動き始める。ここからが勝負だ。
残り5周、脇阪選手が正美選手の真後ろに付いて1コーナーで一気に抜き去る。そしてその後ろ、立川選手が周回遅れのマシンのイン側を走る光貞選手の、さらにインをついて見事に8位に!!苦しい1年間の鬱憤を晴らすようなすばらしい追い抜きだった。
終始安定した走りを見せたファーマン選手が初優勝!!Gフォースとしても初優勝である。立川選手も入賞こそならなかったが、最後の追い抜きとファステストラップ。苦労の多かった1年を締めくくるにはまあ、良かったかな。来年こそは絶対表彰台!!
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