前日夜から移動を開始して、8:00過ぎに美祢に到着。コンビニでコロネル選手とすれ違う(笑)。サーキットに到着するとかなり暑い。今日も日焼けしそうである。御飯を食べてから、最終コーナー付近で公式予選を見ることにする。
ロードスターの予選が終わって9:00から公式練習がスタート。マシンが続々とコースインしているが11番はなかなか登場しない。開始5分くらいたってようやくコースに出るもののアタックせずにすぐにピットに。次のコースインでもやはり1周でピットに戻ってしまった。セッティングがうまくいっていないのか、ちょっと不安。
開始後13分に3回目のコースイン。今度はなかなか調子がよさそう。4ラップ目に1分16秒台をマークし4位に躍り出る。飯田選手も好タイムを出しており、今回のセルモは全体的にうまくいっているようだ。トップのコロネル選手も16秒台であり、どのマシンも僅差の争いになっている。
放送が聞こえなかったので途中経過はあまり把握できなかったが、立川選手は終始安定した走りで1分16秒375で5位のタイム。トップはコロネル選手の1分16秒030。しかし13位までが16秒台を出しており、予選はわずかなミスが大きく順位を左右する展開になりそうだ。
バックストレートに移動して1回目の予選を観戦。ここは日陰があるのでちょっと涼しい。しかしスピーカーがオフになっているので、またもや放送は全然聞こえない。電光掲示板が見えるのがせめてもの救いか。
予定通り13:25にコースオープン。立川選手は最初のアタックで4位のタイムを出すと、その後も快調に走る。しかし予想されたとおりの混戦で、上位は激しく順位が入れ替わる。開始後10分の段階で、トップは本山選手の1分16秒981。以下コロネル、光貞、加藤、山西、影山正美という順位。今回Gフォースの加藤選手が好調のようである。立川選手は6周走ってピットイン。その直後に脇阪選手が1コーナーでスピン。そのまま1回目の予選終了。本山選手が1分16秒785でトップに立つ。以下コロネル、山西、野田、光貞、加藤。
立川選手は18分に再びコースイン。6位に上昇。その後は4〜5周走ってはピットインという状態を繰り返している。開始後35分にデルフラー選手が300Rでスピン。黄旗が振られるが、このとき立川選手はピットにいたので影響は無し。40分に最後のアタック。最初のラップは5位。もう1周というときに前方の車に引っかかってしまいそのままピットに戻ってしまった。結局本山選手が前半に出したタイムでそのままトップを守りきり、後ろに光貞選手と山西選手。コロネル選手は4位。立川選手は5位に終わった。それでも得意の美祢で6位以内というのはなかなか。2回目の予選に期待がかかる。
いよいよ本番の2回目予選。グラスタ1コーナー寄りで観戦。15:15から開始。天気が良いので路面温度もかなり上昇していると思われる。開始直後にトップに出たのは影山正美選手。今回は野田選手も良いタイムを出しているのでインパル勢は手強い相手になりそうだ。5分たって立川選手がコースに出た。2ラップ目に5位になるが、クルム選手や山西選手が相次いでトップタイムを叩きだし、11番はあっという間に電光掲示から消えてしまう。
前半は山西選手が好調だったが、15分に光貞選手が1分16秒554でトップの座を奪う。その直後にクルム選手が1分16秒550でトップに。トップから0.8秒の間に12台というかなりの接戦。誰がトップに立ってもおかしくない状態。立川選手にもチャンスがあると言うことだ。
立川選手の中盤のアタックはふるわず8位前後にとどまったが、残り8分で最後のアタックを開始。コロネル選手が1分14秒879のコースレコードで首位に立ち、他のマシンもニュータイヤでタイムを更新する。立川選手は2回目のアタックで1分15秒512で3位に!!直後に道上選手が第一ヘアピンでスピンして黄旗が振られたため、他のマシンはタイムを出せないはず。チェッカーが振られこれで決まりか?!と喜んでいると、最後の最後に野田選手が1分15秒482で立川選手の上に。
ちょっと最後に順位を落としたのは悔しいが、それでも今期最高の2列目からのスタート。ハプニングの多い美祢の決勝だが、期待は高まるばかりである。
小郡のホテルを出るともう暑い。サーキットでの暑さが思いやられる・・・。それにしても今年は天候に恵まれてるなぁ・・・。
1コーナー寄りのグラスタに席を取り決勝までそこで見ることに。9:00にフリー走行がスタート。立川選手は最初のアタックで4位に。今日も良い感じで1日がスタートした様子。開始後5分に本山選手がブレーキトラブルでコースアウト。ピットに戻って急いで直すが、かなりのタイムロスになりそう。そんな中で立川選手は1分18秒台だが2位のタイムを出す。
徐々に他のマシンも17秒台を出してくるが、立川選手もしっかりタイムを上げて上位に食い込んでいる。調子が良いのは山西選手、正美選手、コロネル選手、田中選手、光貞選手、脇阪選手あたりのようだ。
14分に立川選手が再びコースイン。2ラップ目のアタックで1分17秒214でトップタイム!!そして影山正美選手が1000分の1秒差で2位に。フリー走行とはいえ本当に上位陣の争いはすさまじい。しかし直後に正美選手が最終コーナーでコースアウト。最終調整をできないまま終えてしまう。
コロネル選手はセッティングに苦しんでいる様子でなかなかタイムを出すことができない。一方チームメイトの光貞選手が1分17秒204でトップタイムを出す。終盤タイムを出してきたのは野田選手だったが、すぐに光貞選手もそれを上回るタイムでトップを奪い返す。そこに中盤を無駄にした本山選手が最後のアタックでいきなりトップに。しかし、最後の最後にトップタイムを出したのはクルム選手。一人だけ1分16秒995と16秒台をマークした。
立川選手は中盤に出したタイムが最高だったが、12位の金石選手までがトップから0.568秒差で予選同様誰がトップタイムを出してもおかしくないような状態。決勝はどれだけ良いスタートを切れるかでかなり運命が分かれそうである。
11:05からステージで立川選手と脇阪選手のトークショーが行われた。予想通り脇阪選手の爆裂トークに立川選手はほとんど話すタイミングを逃していたようだったが、それでもファン的には大満足。脇阪選手にかなりプレッシャーをかけられてしまい、笑顔も引きつっていましたが・・・。
トークショーの後に行われたチャリティーオークションでは、脇阪選手のバイザーが5700円で落札。一方立川選手のバイザーとサイン入りTシャツは17000円。じゃんけんで負けてゲットできなかったのが悔しいが、一番悔しそうだったのは3倍近い値段の差を見せつけられた脇阪選手だったようだ。
ピットウォークでは相変わらず人気者。笑顔でサインに応じているとピット上からなにやら声が。土屋圭一さんが飯田選手とキャンギャルにちょっかいを出していた。立川選手も気になってちらちら見ていると、「立川!おまえも何か芸やれよ!!」と土屋さん。立川選手は「え〜〜〜〜?」と相変わらずのマイペースぶりでかわしていた。
13:45からスタート進行。立川選手は3周走ってグリッドに。14:00には全車グリッドに着く。14:15にいよいよフォーメーションラップ。18位からのスタートだったファーマン選手がスタートできない。押しがけしてなんとかスタートし最後尾に付ける。そしてなんとコロネル選手が第2ヘアピンの手前でコースアウト。まさかの最後尾スタートである。ぽっかり空いたポールポジション。これでますますレースが分からなくなった。
デルフラー選手もフォーメーションラップでストップしてしまい今回も赤旗中断か?という事態に。赤旗ならコロネル選手はまたトップからのスタートに戻れるのだが・・・オフィシャルが急いでデルフラー選手のマシンをコース脇に移動し、結局そのままスタートすることに。
シグナルが赤から緑に変わりスタート!!立川選手はなかなか良い飛び出し。しかし前にいる山西選手と左側から寄せてきた野田選手に詰まってしまい前に出ることができない。そこにするっと抜け出したのが本山選手。アウトから一気に立川選手の横に着く。立川選手も負けじと追い返すが2コーナーでかわされてしまった。2コーナーではその直後に道上選手と田中選手が接触してコースアウト。背後から一気に追い上げてきたのはコロネル選手。一気に15位まで順位を上げると3ラップ目には12位に。まだまだ順位をあげそうな勢いである。
この時点でトップは山西選手。しかし本山選手も必死に追い抜こうとする。そして4ラップ目。1コーナーで山西選手を追い越した本山選手に山西選手が接触。そのまま本山選手がスピンしてマシンを降りることに。コロネル選手が下位からのスタートで気合いも入っていただけに、本山選手のノーポイントはあまりにも痛い結末である。
トップの山西選手と立川選手の差はほんのわずか。しかしなかなか追い抜くまでには至らない。背後からはインパルの2台が近づいてきており立川選手に襲いかかろうとしている。またその後ろでは9位スタートの光貞選手が猛烈な追い上げで順位を上げており、金石選手と脇阪選手もチームメイト同士での争いを繰り広げていた。
光貞選手は12周目までに3位まで上がってきた。上位のドライバーよりも明らかに速いラップタイムで立川選手に追いつくのも時間の問題である。12周には今回調子の良かった加藤選手が1コーナーでコースアウトし、マシンを降りている。これが後で思わぬところで影響することに・・・。そしてなんとコロネル選手がピットイン。こちらもノーポイントでレースを終えてしまった。
14周目、立川選手はとうとう光貞選手に抜かれてしまう。1コーナーで抜かれたもののバックストレートで抜き返すが、2コーナーで無理をしてしまったために、第1ヘアピンで後ろに付けていた野田選手にも抜かれ4位まで順位を落としてしまった。
立川選手はそれでも必死に野田選手の後を追いかけている。このまま最後まで野田選手に引き離されなければチャンスも来るであろう。17周目、脇阪選手がクルム選手を抜いてポイント圏内に。18周目には飯田選手が2コーナーでスピン。リタイアしてしまう。
20周目、光貞選手がついに山西選手を捉えた。あっという間に山西選手を抜き去ると隙をついて野田選手も山西選手を追い抜いた。トップに躍り出た光貞選手は圧倒的な速さを見せる。立川選手は再び目の前に現れた山西選手をなんとかして追い抜きたいがチャンスを見つけられないでいるようだ。
25周を過ぎて光貞選手は徐々に独走態勢を築き上げている。立川選手のペースは上がらず山西選手に引き離される一方で5位まで上がってきた脇阪選手との差が2.5秒差にまで縮まっている。30周を過ぎると暑さの中で、ドライバーの体力もかなり消耗しているだろうし、タイヤも厳しくなってくる。まさにサバイバルレースが繰り広げられている。
35周目、上位でがんばっていた山西選手が第1ヘアピンでまさかの単独スピン。このおかげで立川選手はまた3位に浮上した。背後からじりじりと迫る脇阪選手が気がかりの様子だが、前だけを見て走ってもらいたいと必死に祈る。
しかしその願いも叶わなかった。40周を過ぎると周回遅れのマシンの影響を受けて、脇阪選手は立川選手のすぐ後ろに。そして45周目。立川選手は1コーナーでグラベルを直進。先に止まっていた加藤選手のマシンに引っかかりコースに戻ることができずマシンを降りなければならなくなった・・・。
レースはそのまま光貞選手が優勝。2位に野田選手。そして3位には脇阪選手。立川選手は暑さに負けてしまったのか、それとも脇阪選手のレース前からのプレッシャーに負けてしまったのか。後半かなり焦ってしまったのはまだまだ経験不足ということだろうか・・・。昔走り込んでいた得意の美祢とはいえ、これだけの長いレースというのはやはり別のものなのであろう。テストからかなり調子が良かっただけに表彰台も手の届かない場所ではなかったと思うと残念でならない。しかし一番悔しいのは立川選手本人のはず。きっと次の茂木ではこの悔しさを結果に結びつけてくれることであろう。
晴れている。結構暑い....
8月の美祢テスト、トップタイム。当然期待は高まる。美祢は抜けないサーキットといわれるし、グリッドは大事だ。最低でも 2列目は確保してもらいたい。
#個人的にそんなに抜きにくいコースだとは思っていないのだが。
観戦ポイントは最終コーナー立ち上がり→シケインとした。
立川選手の動きをチェックする。最終コーナーの飛び込みは決して悪くない。安定したブレーキングとしっかりとトラクションがかかった立ち上がり。よいようだ。
今シーズン中盤に初期セットアップを見失っていたセルモだが、テストの好調さをそのまま本番に持って来れたようでよかった。
他に目に付くのはやはりルマンの2台と中企の2台。クルムも悪くないか?
美祢得意と言われるノバはどうも苦しんでいるように見える。やはり雨が無いとつらいのか....
観戦ポイントはバックストレートスタンド。
とりあえず、天気が崩れることはなさそうである。ってことは予選の1回目はほとんど意味をなさない。しかし、ここでしっかりと予選2回目に向けてセットアップと流れをつかんでもらいたいと思っていた。
しかし、11番がツリーに出てこない。う〜む、何が悪いのか....不安がよぎる。
1回目の予選が終盤を迎えたとき、11番がツリーの5番目に出た。
上には中企の2台、ルマンの2台だ。今シーズンの最初によく見たこの並びがやっとこのシーズン後半になって戻ってきた。という感じだった。
しかし、私はここで 3番以内という期待を密かに期待していたので、やや残念である。
タイムの出方が掴めなかったので、なんとも言えないのだが....
観戦ポイントは1コーナーよりのメインスタンド。
立川選手は序盤から積極的に攻めているようだ。1回目のアタックからツリーに11番を並べる。
問題はニュータイヤの投入のタイミングだ。と私は思っていた。
今シーズンの序盤、立川選手は調子良かったが、予選でのニュータイヤの投入タイミングが良くない場合が多く、グリッドを下げていた印象があったのだ。
ニュータイヤの投入のタイミングは遅い方がよい。あまり引っ張りすぎると何かあったとき(オイル/ダスト/赤黄旗/天気)に怖いのだが、それでも引っ張ってチャンスをつかんで欲しかった。
各チームがニュータイヤを投入してくる。立川選手はまだ使ったタイヤで周回しているようだ。
トムコロが異常なタイムを出す。このラップ、私は記憶が無いのだが、トムコロは相変わらず1コーナーでタイヤスモークを上げながらの走行(これが彼のスタイルだと思う)、とにかく最近のトムコロには手がつけられない。
立川選手がニュータイヤを投入し、コースイン。
その間に実は美祢得意の山西が久々に上位に上がってきた。
久々に見る山西の元気な走り....これに負けて欲しくないと、思った。
ニュータイヤを投入し、3周目、ついにきた。3番手である。
私が「最低ライン」と思っていた 2列目に食い込む。「もうひとつ上にいって欲しい」と私も久々に力が入った。が、タイムアップならず。
予選終盤になってトラフィックがかなり多くなっている。狭い美祢、トラフィックに悩まされるのもしょうがないか....(これは全車に平等だし)
そして、1ヘアピンで道上がストップ。黄旗振動が出た。
黄旗振動は「減速せよ」の印だ。つまり、これが出ているラップで極端なタイムアップはできるはずが無い。(実際、ここのレギュレーションは微妙だと思うが)
3番手はもらったか....と半分安心したとき、場内放送で「本山タイムアップ」の声が。
しかし、本山はほんのわずか立川選手に届かず 4番手。
この時点で、本山、寿一....らの「上位に来そうなドライバー」はタイヤが終わっていると思っていた。よし、あとはチェッカーを待つだけか....
そして、チェッカーが降られ、セッションが終了。
ほっと一息ついたそのとき....野田選手が 3位に飛び込んできた。
レースは最後までわからない。その言葉を再認識させられたこのセッション。
最後までチャンスを見逃さなかった野田選手に拍手を送りたい。
パドックに行く。
セルモのガレージ裏では、セッションを終えた立川選手とバテさんがミーティングをしている。
バテさん、久々に厳しい表情である。
#余談だが、バテさんが笑顔のときってセルモの調子は悪い(^^;
#逆にこれを見て、安心してしまったのだった。(笑)
そして、予選結果をよく見てみる....
トムコロの異常なタイムは既に別世界だが、その下は大混戦。1/10秒の差でグリッドが決まっている。
ほんの少しの運があったなら....と思ってしまったが、それにしても決勝は楽しみである。
春美祢は寒かったが....今回は暑い!(^^;
1コーナーよりメインスタンドにて観戦。
満タンセッティングを試す場合が多いといわれる朝のフリー走行。レース序盤のペースを占うことにする。
立川選手の動きはまたしても悪くない。
今シーズン中盤は「うげ〜、苦しそう....」とどこかで思うことが多かったのだが、今回の美祢についてはそれが一度も無かった。
フリー走行の動きが良いのは、インパル、中企と言った所か....
しかし、立川選手はツリーに常に11番を載せる感じである。不安材料はとりあえず、無い。あえて言うなら昨年の秋美祢....2位快走中の突然のスピンアウト。つまり体力的、集中力的な問題か....
「予選悔しいでしょ?」と言われ「悔しいです」「バテさんに情けない。って言われました」という立川選手。それをうまく決勝にぶつけて欲しいと思う。
#余談だが、値段を吊り上げるのはやめましょう。(^-^;<おまえもだ(自爆)
フォーメーションがスタート。しかしここでとんでもない事が起こる。トムコロが2ヘアピン手前でスピン。隊列には戻るが最後尾スタート。
これで実質的なグリッドは、山西、野田、立川選手となった。
荒れる美祢....スタート直後の混乱は必至かと思ってた。それに巻き込まれないためにもスタートは重要....
スタートが切られる。スタートは良い!
野田選手を押さえ、2位で1コーナーに....と思ったが、大外から本山がかぶせる。
バックストレートで必至にこらえる立川選手。だが、本山が前で2コーナーへ。
スタートのビデオを見ると....う〜む、イン側に寄ってきた野田選手によって立川選手は行き場所が無くなってしまっている。
ここ数戦の中でもベストと言えるスタートだったが....残念だ。
混乱も無く、レースはスタートした。
山西、本山、立川、野田....のオーダーでレースが進む。非常に面白いオーダーだ。
本山のペースは山西よりも上だ。そう思ったが、本山はあせる必要は無い。トムコロははるか後方に沈んでいるだけに、落ち着いてレースを展開すれば良かった、山西もあせる必要は無かった。本山サポートをやって、表彰台にあがればそれでも良かったと思う。しかし、二人にはあせりが見えた。
1コーナーで山西が前に出た本山を押し出す。やってしまった....
#ここについてはいろいろ思うこともあるが、ここでは割愛
山西に続くのは立川選手である。FN若手の二人はつかず離れずで周回をこなす。
後ろは野田、正美、またもやスタート失敗の光貞が上がってきている。
光貞のペースは速い。正美、野田と交わし、立川選手に接近。
1コーナーでついに光貞が立川選手の前に出る。しかし、美祢はここであきらめては行けない。ラインをクロスさせ、バックストレートでイン側に残ることができれば、2コーナーで前に出られる。
ふんばる立川選手....しかし、2コーナーで車は光貞の前にはいなかった。光貞がアウトからかぶせ、抜かれる。
ふんばったおつりは高くついた。2コーナーでの飛び込みがインになりすぎるためにどうしても2,3コーナーの立ち上がりが苦しい、それはそのまま1ヘアピンまでのわずかなストレートに影響する。
野田選手はそれを逃さなかった。3コーナーの立ち上がりが鈍い立川選手、そしてもしかすると「やられた」と思っている立川選手の車の隙間と心の隙間を刺し、1ヘアピンで前に出た。
1ラップで2台に抜かれるというのはもったいなかった。
しかし、これは光貞に対して意地を張ったこと、それを逃さない野田のレース巧者ぶりということにしておこう。
この光貞、野田の2台はこの後山西をも同じように抜くことになる。
抜いた光貞、野田。そして抜かれた立川選手、山西。このドライバーの間にはもしかすると「経験」という違いがあったのかもしれない。
山西が単独スピン。もったいない。
こう言うレースでしっかり走り切れないと、評価は上がらない。
しかし、そんな他人の事を心配している場合でもなかった。
レースが終盤を迎えたとき、後ろには寿一がいた。
寿一のペースはわずかながら、立川選手よりも速い。ジリジリと差が詰まる。
レースが 40周を超えたとき、立川選手は1コーナーのブレーキングがかなり厳しくなってきた。そのとき、寿一との差は 3秒ほどであったか....
「あせってきたか....」と不安になった、その2周後、見たくなかったシーンが私の目に写る。
11番のマシンは1コーナーブレーキングポイント付近からブレーキロック。むなしくグラベルに滑り出して行く....「あぁ....やっちまった....」と私は思った。
リタイヤ。原因は、おそらくミスだろう。(コメントを得られていないのでもしかするとブレーキトラブルかも知れないが)
残念だ。
レース終盤、寿一のペースは上がらなかった。あのまま走っていれば、追いつかれはしたかもしれないが、抜かれなかったかもしれない。そういう、むなしいレバタラが頭をよぎる。
私は総合的には良い週末だったと思っている。
おそらく本人は予選でのグリッド(ポールも夢じゃなかったと思うし)、そして決勝でのコースアウトと散々な週末だと思っているかもしれないが....
#話によると、さすがに帰りの飛行機では笑顔が無かったそうだ。
いくつかの収穫はあった。勉強すべき点もいくつか見えた。
そして、なにより曲がりなりにも表彰台の圏内を走りつづけた。
コース特性が似ている茂木に期待したい。
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