レースレポート
Formula-Nippon 第2戦 茂木

[その1(いでっち)][その2(かもさん)]

その1

5月8日(土)予選

GTに引き続き朝からとても良い天気になった茂木。 8:30から公式練習が開始されます。5分くらい経って立川選手が登場。順調にタイムをあげ、一時トップにも躍り出ます。
しかしこのときはまだLeManもPIAAも登場していないため、油断はできません。山西選手、トムコロネル選手、光貞選手が走り始めるとタイムは1分40秒台から一気に39秒台へ。立川選手も39秒台に食い込みますが、そのときには上位選手は38秒台まであがってしまいます。
最終的にはトップのトムコロネルが1分38秒396、立川選手は39秒604で8位止まり。ただ、セッティングは順調にいっているようなので予選は期待できそう。

お昼のパドックではセルモのところに近藤選手が遊びに来ていました。ピットウォークもあまり人がいなかったため、ゆったりと見学することができました。

13:50からは1回目の予選です。かなり気温も上昇しており、路面も熱くなっている様子。どのマシンもフリー走行よりも確実にタイムをあげてきます。
上位争いはLeManとPIAAの4人に立川選手とLeyJunのピーターダンブレック選手などのレイナード勢が絡み、入れ替わり立ち替わりタイムと順位が変動していきます。一方ローラ勢は苦戦を強いられARTAが中盤に入り込むのがやっとの状態。
立川選手も上位を狙いますが、なかなかタイムが出ないので順位を上げることができません。このまま落ち着くと思いきや残り5分足らずの間にTMSの2台がタイムをあげたため、立川選手は1分38秒920で8位に沈んでしまいました。

14:55から2回目の予選。前半はどのチームも1回目の予選のタイムを上回ることができません。
しかし後半は少し雲が出てきたため、路面温度もが若干下がろうかという状態になってきます。するとトムコロネル選手が一気に36秒台をマーク。他のチームも必死に追いかけます。
やはり今年はLeManとPIAAが優位なのか、彼らを追い越すことはできず、立川選手は1分37秒917の5位で予選を終了。決勝は3列目からのスタートとなりました。

5月9日(日)決勝

この日も土曜日に負けないくらいの晴天。昨年は雨の茂木でしたが、今年はひと味違うレースが楽しめそう。

9:00からフリー走行が始まり、一斉にマシンが走り出します。途中1コーナーでスピンがあり、赤旗中断を挟みますが、実質30分のフリー走行を終えます。立川選手は1分40秒151で11位でした。

11:00からドライバーズトークショーが開催され、立川選手、野田英樹選手、ミハエルクルム選手が参加しました。

トークショーの内容はこちら!

12:00からピットウォーク。各チームのピット前にはたくさんの人が群がります。セルモのピット前ではテレホンカードが当たるアンケートを配っていました。立川選手が登場するとたくさんのお客さんがサインを求め、写真を撮ります。立川選手は笑顔でそれに応えていました。

決勝は予定通り14:00からスタート。フォーメーションラップで山西選手がスタートできなかったため、立川選手の前には3台だけ。あまり抜きどころがない茂木、スタートが肝心です。

グリーンのシグナルが点灯し一斉にスタート。本山選手がフロントローからトップに躍り出ます。立川選手は4位で1コーナーを曲がりますが、3コーナー付近でラルフファーマン選手と黒澤選手に追い越され、6位まで下がってしまいました。
レースはトップの本山選手をとむコロネル選手が必死に追いかけ、その後ろに光貞選手、ラルフファーマン選手、黒澤選手、立川選手、加藤選手で4位争いが繰り広げられます。 14ラップ目にダウンストレートでトムコロネル選手がストップしたため、この時点で立川選手は5位に上昇。

3位のファーマン選手と4位の黒澤選手の差が徐々に開き、また加藤選手が立川選手を必死に追いかけ、立川選手はピンチに立たされます。
しかし20周を過ぎて1分41秒前半と好タイムを出し、徐々に黒澤選手に追いついてきたというところで、なんと27ラップ目に黒澤選手がリタイア。幸運にも立川選手は4位に!!
33ラップ、4コーナーで光貞選手が本山選手を追い抜き、トップに上がります。その頃、トラブルが発生し順位を落とした加藤選手に代わり、立川選手を脅かす存在となったのは5ZIGENのミハエルクルム選手。ぐんぐんと追い上げ、立川選手の背後に襲いかかります。

40ラップ目にクルム選手が勝負に出ます。Vコーナーから一気に攻め上がりますが、立川選手も負けてはいません。インを押さえてここは守ります。ダウンストレートでも2台が並びますが、ストレートの速さは負けません。90度カーブでも追い越しを許さず、見事ピンチを切り抜けました。

その後は最後まで0.4秒の差を守りきり、4位でフィニッシュ。開幕戦の鈴鹿よりも順位を上げ、3ポイントを獲得しました!!

優勝は光貞選手。怪我から立ち直って、劇的な初優勝。そしてPIAAには高木虎之助選手以来の優勝をもたらしました。

次は本人も大好きな美祢でのレース。5位、4位と連続入賞した次は表彰台しかない!!

その2

予選日

予選1回目

相変わらずPIAAとルマンが速い。この2チーム4台でセカンドローまでが決まるような気がしてくる。特にトムコロの調子はよいようだ。

その下につけるのが、立川、黒沢、ファーマン、加藤、ダンブレックといったあたりか....今回はクルムが復活してきて、クルムも徐々にタイムアップしてくる。このサードロー以降の争いがかなり熾烈を極めるような予感がする。

相変わらず、ローラ勢は苦しい戦い....S字で見ているとどのラップがアタックラップなのかわからないほど、遅い。

チェッカーが振られた。と、11番が2番手につけた(^^)。その後、62番(ダンブレック)がトップに?!....あれ?と思うと今度は14番が 4秒タイムを縮めてトップに表示される。 「そんな馬鹿な!」と見ていると、やはり表示ミスだったようだ。(^^;;
立川選手は伸び悩み、8番手....予選2回目に期待しよう。

予選2回目

路面温度は下がってきたか....

基本的に最後にフレッシュタイヤに履き替えてアタックするのが常套手段らしいので、最後まで目が離せない。
序盤は1回目のタイムを下回るドライバーが多い。とはいっても、やはりPIAA、ルマンの4台はタイムが出ている。

徐々にタイムをあげてくるドライバーが増えてきた。
となりでいでっちが「立川選手のタイムが上がらない....(;_;)」と嘆く、が、私は「いや、それでも最終的に立川選手は 5番手以内に入ってくる」と宣言。(根拠はない(^^;)

そして、問題のラストアタック。本山、山西とタイムをあげてくる。光貞は失敗する....ここに立川選手が割り込めるといいのだが....
トムコロが一人 36秒台に突入。文句がない。
ダンブレックは最終コーナーでダートに乗り上げ、タイムロス!....のはずなのだが、なぜか見事にタイムアップ。おそるべし。
ファーマンがタイムアップ。G-フォースのスピードは疑いようがなくなっているのかもしれない。

立川選手のラストアタック。最終コーナーを無難に立ち上がってきた。シフトアップのタイミングも早い(ように思えた。(^^;
きた!5番手。サードローの熾烈な争いを勝ち抜いたのは予想通り(^^;)立川選手。
しかし、サードローで喜んでしまってはいけないのだが、PIAAとルマンは速すぎた。

最終結果は、トムコロ、本山、光貞、山西のセカンドローまでがひとかたまり、立川選手以降5,6台がひとかたまり....そして、ローラクラス(--;)となった。

抜けない茂木、そして昨年雨だったかポイントをもぎ取った茂木。スタートが重要となる。

決勝日

観戦場所は結局ダウンヒルストレート中間スタンド。

フォーメーションにマシンが出ていく....が、なんと山西がまた動けない。鈴鹿に続いての好グリッドからの DNS。これはあまりにもかわいそうである。
またしても山西がいなくなったグリッドでは、グリーンフラッグが振られ、シグナルが点灯。スタート。

またしても本山好ダッシュ。トムコロのスタートも決して悪くはなかったはずだがトムコロを押さえて1コーナーへ。
立川選手もまずまずのスタート。そのままの順位で1,2コーナーをクリアする。

んが....3コーナーの入り口でアウトにはらむ。インをファーマン、黒澤が抜いていく....(これはテレビで確認)
S字を抜けて、V字へのアプローチしてくるのは、本山、トムコロ、光貞、ファーマン、黒澤、立川....

抜けない茂木ではスタートとその直後くらいしかオーバーテイクのチャンスはない。いやな感じがする....
本山は相変わらず逃げる。しかしトムコロはきっちりついていく。光貞は少し間隔が空いているが、ペース自体は決して遅くない。
その後ろは間隔がやや広がっていく。やはりPIAAとルマンは速い。

レースを見ていて気になったのは、立川選手のV字のライン取り....他の選手が左タイヤを縁石に乗せてくるのに対し、立川選手は車幅半分くらい余裕がある。
なぜあのラインを通るのかはわからないが、見ている側は「げ、インが空いた」と思うだけに心臓に悪い。(^^;;

レース終盤、クルムが接近してくる。見えている範囲ではヘアピン立ち上がり、90度飛び込みなどで果敢に攻める。しかし、ここはモナコモンテカルロ....じゃなくて茂木ロードコース。ミスがないと抜けない....結局立川選手は攻められつづけたが、冷静にミスする事なくしのぎきって4位フィニッシュ。(^^)

表彰台にはまだまだ届かないという感じもするが、本山ですらミスったのにレース中攻められつづけたのにも関わらず、暑いレースをミスなく押さえ切ったという事でよかったのではないかと思う。
次戦以降の目標は「PIAA、ルマンの牙城を崩す」ことか?

次は得意の美祢。楽しみです。(^^)


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